米国の次期大統領がトランプ氏に決まった。　選挙戦で過激な発言を繰り返してきたことからも、トランプ氏が大統領になったら米国そして世界はどうなってしまうのか、それこそ疑問だらけである。

　とはいえ、決まった以上は彼つまりトランプ大統領が次の４年間、米国を率いることになる。　さてさて、どうなることやら。

　あえて明るい可能性を書き出してみると、楽しみな面もある。　先ず彼は政治経験ゼロだということで、斬新な政治をやってくれるかもしれない。

　ともすると既存の政治が世襲議員やプロ議員たちによって政治ゲーム化していると揶揄される政策決定に、鋭いメスを入れることになるかもしれない。

　次に、事業家出身ということもあって、経済音痴な政治とは一線を画した政策を打ち出すかもしれない。　とはいえ、彼の事業ぶりには金儲け第一主義の面も否定はできないが。

　もうひとつは、トランプ氏の当選の横で、共和党が上院下院とも過半数の議席を確保したことだ。　こちらは明らかに経済活性化に強力な援軍となろう。

　８年間のオバマ政権と、民主党主導の政治では、期待されてきたこととは裏腹の展開となっている。　景気はもたもたしながらも回復トレンドにあるが、経済的な格差はどんどん拡大している。

　共和党政治がそれをさらに拍車をかけるのか、成長率を高めて格差拡大にブレーキをかけるのか、お手並み拝見である。

　まあ、どうなろうと長期投資は変わらない。　むしろ、不確定要素が多くなればなるほど、経済の原点である人々の生活をベースとした長期投資が一番安心でき、かつ安全な行動となる。

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