英国の国民投票で、EU離脱が決まった。 離脱が現実になりそうな報道を受けて、世界の金融市場に動揺が走り、株式市場はどこも大幅に下げた。
週末の新聞報道を見るに、英国にとってもまた世界経済にとってもマイナスだという論調が圧倒的に多い。 さて、週明けのマーケットはどんな展開となっていくのだろうか、おそらく不安だらけの始まりとなろう。
そういった見通しやらを語ったり、不安にさいなまれるなんてことは、われわれ長期投資家にとっては無用と考えよう。 なんの意味のないことだし、むしろすごいチャンスを失ってしまうことになりかねない。
早い話、これからどうなるかとかリスク回避とかを語る前に、もう株価は大きく下落してしまっている。 問われるのは、ここからどういった行動をするかだ。
まださらに下がると読むならば、さっさと売ればいい。 しばらく様子を見ようというのなら、不安がらずに冷静に状況の展開を見守ればいい。 慌てることはないし、メディアと一緒になって大騒ぎするのが投資家の仕事でもない。
もちろん、長期投資家は買いを考える。 今後の見通しがどうのこうの言う前に、株価そのものは既に大きく下げてしまっている。 その現実に、どう対処するかだ。
第一番に想定すべきは、地球上人口は毎日17万8千人ずつ増え続けていること。 もうひとつ、世界中のほとんどの人々が、今日よりも良い生活を願って頑張っていることだ。
この二つを掛け合わせたものが世界経済であり、その規模は拡大し続けるしかない。 つまり、なにがあっても成長していくのだ。
当然のことながら、拡大し続けてやまない世界経済を供給の面で支える企業活動も、一時として停滞することは許されない。 どこかの国の企業群が、何らかの理由で行動の足かせを課せられたら、それは他の国の企業群にとっては大チャンスとなる。
グローバル企業にとっては、ひとつの国でマイナス要因が発生したならば、即座に代替の供給力を稼働させるだけのこと。 もたもたしていたら、グローバル競争に置いてきぼりを食らってしまう。
いかにマーケットが大荒れしようと、メディアが不安を煽ろうと、世界中の人々の生活は続くし、企業活動も動いている。 株価が大きく下げたならば、そこは絶好の買い増しチャンスである。
マーケットが大騒ぎとなっているときは、長期投資家が真骨頂を発揮すべき時である。
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