一番安全な投資

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 一般的には、株式投資は下落リスクが大きいけれど、債券は安心な資産といわれている。 その中でも、国債は国が発行しているものだから、もっとも安全な投資対象と信じて疑わない。

 明日のさわかみ投信の月次報告書にも書くが、これはとんでもない誤解である。 債券は借用証書に過ぎない。 たまたま利子がつくから半期ごとに利金収入が得られるので、安全度の高い投資対象と考えられているだけのこと。

 その安全度だが、発行体が破綻してしまったら、そこの借用証書にすぎない債券も紙切れになってしまう。 国債が一番安全ということになっているが、財政赤字の状況や1000兆円の借金を抱えたところが発行している借用証書だぜ。 国債発行による新たなる借金の積み増しに応じて、どこまで安心できるというのだろうか。

 一方、長期の株式投資は株券という紙切れを買うのではない。 企業の所有者、つまりオーナーになることだ。 世の中でなにがあっても、あるいは国債が暴落しても、われわれの生活はなくなりっこない。 その生活を支えるエネルギーや物資の生産や供給、つまり企業のビジネス活動も一時たりともストップすることはない。 

 そういった企業のオーナーになるということは、どんなことが起こっても時々刻々と続いていく生産や供給を確固としていく方向へ、大事な財産を置いておくことである。 絶対になくなりっこないところへ財産を置いておく、これほど安心で安全な投資ってないのでは。

 それが長期投資なんだが、多くの人々はまだ株式投資イコール博打といった考えに凝り固まっている。 たしかに博打は当たるか外れるかだが、企業を応援する長期投資は企業つまり再生産価値にお金を乗せてやることなのよ。 当たるとか外れるってこととは、次元が違う話だと思うがね。

 

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