昨年の１０月も終わりごろに案内した、フランスはコムジェスト社の創業者で前社長であるカントン氏の長期投資哲学を一冊の書にまとめる企画が、ようやく峠を越えた。　

　カントン氏は真面目この上もない人で、仕事にも一切の手抜きはない。　原稿を書きげるのに当初は年末までに完成するといっていたものの、結局は５月までたっぷり時間をかけて、ていねいに書き上げてくれた。　もちろん、それだけ良いものができてきた。

　英文の原稿をさわかみ投信の有志スタッフが手分けして和訳したものを、自分がどうしても逐語訳的になっている部分を長期投資の観点で手直しした。　その作業が終わったのが、ようやく昨夜のこと。

　ここからは、一冊の本に仕立てていくことになる。　カントン氏の原稿と図表など資料を合わせても、全体の７０％弱なので、こちらでちょっと長めの解説を入れる必要がある。　それは、最初からカントン氏に頼まれていたこと。　おそらく、ここから一ヶ月ぐらいで完成するだろう。

　その後は、出版してくれるところを探すことになる。　世界でも数少なくなってきた本物の長期投資野朗が、自分の長期投資人生を語り、かつそこで磨き上げてきた哲学を披露してくれている。　そんじょそこらのファンドマネジャーでは絶対に書けないだろうといっていいほど含蓄のある書物だから、出版社を捜すのはそう難しくないと思う。

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　本の紹介です。電子書籍版で、スッと読めるボリュームに抑えています。　さわかみ投信現社長の黒島の本も合せてご紹介します。ちなみに、黒島の本は紙媒体も用意しております。

　澤上篤人「お金をまわして日本を元気にさせよう」
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　黒島光昭「特許物語」
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