経済は生き物

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 世界の株価の動きがちょっと軽くなってきたようだ。 フランスなどヨーロッパ9カ国の国債の格付けが引き下げられたにもかかわらず、金利は逆に下がった。 それを見て株価は不安から解き放たれたような動きを示し始めている。

 こんな形の展開が、これから繰り返し見られるようになるのだろう。 その流れの中で、先進国中心に世界の経済活動が金融バブル崩壊の悪影響を恐れる余り、トラウマのようになって固まっているいる状況からほぐれていくことになる。

 いつも書いている通り、地球上70億を越す人々の毎日の生活は金融バブル崩壊などを意識することなく続いている。 たとえ銀行が連鎖倒産するような最悪の事態に陥ったところで、70億人の毎日の生活はなくなりっこない。 それを支える企業活動だって一時たりとも途切れることは許されない。

 であれば、株価も不安不安で売られっ放しということはない。 現に、株式市場では異常に低水準の売買代金が示すように、売り飽き気分が充満している。 なにかの好材料があれば、いつでも上値を追うぞといった雰囲気が感じられる。

 まだまだ小さな兆候かもしれないが、こういったダイナミズムはまさに経済も市場も生き物だという象徴である。 そのあたりを瑞々しく感じ取ることが投資家や経営者にとっては必須である。

 昔からマーケットの格言として言われているじゃない。 相場に早すぎる参加は得べかりし利益が小さくなるだけのことだが、遅い参加は確実に損をすると。 早すぎても、のんびりと上昇相場を待てばよい。 遅かったら、相場は終わっている。

 

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