日本経済のジリ貧がずっと続いている。
それなのに、この現状をなんとしても打破するのだ、
自分だけでも乗り越えるのだといった意識というか迫力といったものが、
人々の間でなかなか高まってこない。
なにもしないでうじうじしていると、いつかは取り返しのつかない状況に陥ってしまう。
それを、ユデがえる状態にあるという。
ちょっと視点を移すと、国債はどうなんだろうと思えてくる。
発行残高が国内総生産の2倍に近づいている日本の国債はもちろんのこと、
米国債はじめ世界中で大量に発行されてきている国債は将来どうなるのだろう?
いま米国の債務問題で政府と議会との間でギリギリの交渉が進められている。
8月2日の期限までに妥結できないと、
米国債の格下げもあり得るということで、世界の金融市場はピリピリしている。
株価も下落基調にある。
仮に、米国債の格下げがあったとして、なにを恐れるのだろう?
一段階あるいは二段階の格下げがあったとしても、
米国債の信用力は世界最高水準にあるのに変わりはない。
よしんば、それを嫌気して売りに転じたところで、米国債の代わりになにを買うのか?
どこに、それだけ巨大な器があるというのか?
あるいは、本当に米国債の格下げを嫌うのなら、どうしてさっさと売らないのだろう?
10年物の長期債を持っていたとしても、年3%にも回らないというのに。
その程度のリターンしか期待できないのに、
格下げなどによる値下がりリスクを恐れているなんて、ちょっとおかしいよね。
もっとも、年3%近くのリターンで十分に満足というなら、それも良しだが。
同じことが、日本の国債についても言える。
状況はもっと厳しいかもしれない。
経済規模からみて世界ダントツの発行残高を抱え、
さらに増発され続ける日本国債の値崩れ不安は静かに広がっている。
こちらは、10年満期まで保有したところで年1%ちょっとの利回りしか期待できない。
値上がりの可能性は恐ろしく限られているというのに、
値崩れ不安を抱えたまま国債をずっと持っているなんて、どう考えてもユデが得る状態に思える。
国債など債券投資が微妙な状況に入ってきたら、さっさと株式シフトを進めるのが投資のセオリー。
上手い具合にやたらと売り込まれているのだから、ここは黙って株を買っておけばよい、
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さわかみ投信の新社長である黒島光昭が本を出した。
社長就任以前より書き始めていたとのことだが、齟齬はなく内容も面白い。
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