ギリシヤの債務問題の繰り延べ交渉がようやく合意に達したと一安心するまもなく、
今度はスペインやイタリアが怪しいということらしい。
世界のマネーはちょっとでも隙を見せたところに襲い掛かろうと、いつでも虎視眈々としている。
彼らがいま狙っているのは両国のようだ。
といっても、足の速い連中だ。
狙い通りの投機に発展するのなら、一気に突っ込んでくる。
しかし、思ったほど市場が泡食ってくれなければ、彼らはさっさと引いていく。
したがって、スペインやイタリアの債務問題がどれほど深刻化するのかは、
世界のマネー関係者がどこまで戦々恐々とするかによっている。
みなが落ちつい対応すれば、2日か3日すればもう誰も騒がなくなる。
ひとつだけ頭に入れておいて良いのは、
金融バブル崩壊の後始末はまだまだ尾を引くということだ。
あれだけ巨額の金融取引が突如としてガタガタに崩れてしまったのだから、
決済不能あるいは正確な数字さえ把握できない勘定が、
世界の金融機関の内部で未済のままゴロゴロしている。
ヘッジファンドなど世界の投機筋は、そこを狙っていろいろ仕掛けてくるわけだ。
特に欧州の銀行は拡大EUの熱気に煽られていたところで金融バブルに直面したから、
身の丈をはるかに超えた金融取引にのめりこんでしまった。
だから、弱みをたっぷり抱えてフラフラしながらも、
ギリシヤなど弱小国辺りから切り崩されないよう必死なのだ。
まあ、金融期間の不良債権問題は当事者に任せておこう。
彼らがどうなろうと、世界中の人々の毎日の生活は続く。
それを支える企業の生産や供給活動も途切れることはない。
われわれ長期投資家は慌てず騒がず、
応援したい企業の株を安値あらば、たっぷり仕込んでおこう。
明日のインベスターズTV生放送は、地方からの放送となるため出演できません。
ただ、事前に収録した分もありますので、ぜひご覧ください。
さわかみ投信の新社長と一緒に、いろいろと話をしています。
http://www.investors-tv.jp/live (ダイスケお父さんの水曜劇場)