今日も、日本株市場は大幅高を続けている。 日経平均株価で一時的に7万円台をつけたとか。
その昔、伝説的な投資家ジョン・テンプルトン氏が残した有名な言葉が、ずっとちらついている。
株式相場は悲観と絶望の淵で生まれ、不安と懐疑とともに育ち、楽観と歓喜の中で消えていく。
まったくをもって、言い得て妙である。 まさしく日本株市場は楽観と歓喜の中にいる、そう思えて仕方がない。
投資家の多くは、機関投資家の運用者を含め上昇相場しか知らない。
世界でいうと、米国株市場が17年間の長い低迷を脱して上昇に転じたのが、1982年の8月。
それ以降44年間、ずっと上昇トレンドにある。 これは歴史に例をみない長期の上昇相場である。
その間に、ブラックマンデーやリーマンショックなどの暴落を経験したが、いずれも軽くクリアしてきている。
となると、米国株市場でみると、投資家のほとんどはこの44年間の上昇相場しか知らない人達といえる。
日本株市場でみても、80年代後半のバブル相場を経験した投資家は、どんどん現役を退いている。
代わって、90年代の低迷相場を経て、2000年からの上昇相場に慣れ親しんだ投資家が、いまや大半だろう。
米国でも日本でも上昇相場しか知らない投資家たちにとっては、楽観と熱狂が当たり前なんだろうか?
そんな株式市場の歓喜の陰で、いずれ株式市場をはじめ金融マーケット全体が大崩れするであろう要因が目白押しである。
一番のネガティブは、世界中で根の深いインフレが、じわじわと影響を及ぼし出してきたこと。
世界中で所得格差が広がり、一部の高所得層に富が集中し、大多数の低所得化が急激に進んでいる。
また、貧困層の増加も世界的な問題となっていて、もう食っていけない人々の生存欲求がインフレの根っ子となっている。
そこへ、トランプ政権による支離滅裂な対外政策が世界経済全般のコストを上昇させている。
また、365兆ドルとなった世界の総債務も、膨張が顕著で金利上昇要因となって債券市場に黄信号を灯らせている。
日本でも高市政権による積極政策が、それでなくても脆弱な財政への不安を高める一途である。
それやこれやをみるに、さらなる株高よりも、どこかで暴落に転じる懸念の方が、はるかに大きい。
それでも、株式市場は熱狂と歓喜に酔っている。 まあ、お大事にだ。
