そろそろ下げに転じるかな

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日米はじめ先進国では、長期金利の高値を追うピッチが上がってきている。

その要因は、ふたつ。 ひとつは投資家の間で保有している国債など債券を売る動きが出はじめてきていること。

保有国債を売る動きが出てくると、その債券の価格は下がって、それに反比例して流通利回りは上昇する。

そういった債券売りが広がると、長期金利は高値を追う展開となる。

もうひとつは、国や企業が資金調達で国債や社債の発行ピッチを高めると、市場金利は押し上げられる。

投資家からすると、大量に発行される国債や社債に対しては、より高い発行金利でなければ買いたくないとなる。

これも長期金利を押し上げる要因となってくる。 どちらも、債券市場での需給悪化がもたらす現象である。

ともあれ、ここへきて長期金利は上昇しだしている。 ということは、世界中の債券投資家にとっては黄信号である。

黄信号? そう、保有している国債や社債の価格下落によって、これまでの投資含み益が急速に縮小しだす。

あるいは、価格下落が投資元本を割り込んで含み損の拡大につながっていく。

現に、すこし前に信用金庫の多くが保有債券の含み損に苦しんでいると報道された。

それは、3月決算での話。 6か月前のことで、それから金利はずいぶんと上昇している。

おそらく、信金のみならず多くの金融機関は長期金利の上昇に対し、かなり頭を抱えていることだろう。

なにしろ、すこし前までのゼロ金利時代に投資した国債など債券を山ほど抱え込んでいる。

長期金利の上昇傾向とともに、それら投資している国債や社債などの含み益は消えて、含み損は拡大していく。

これは世界の金融機関のみならず、債券投資家全般そして金融マーケットにつながる頭の痛い問題である。

世界のどこかで債券の含み損に耐えられず投げ売りが出だしたら、やっかいなことになる。

投げ売りが、長期金利はじめ金利全般の上昇に火をつけ、それが債券全般にパッと拡がる。

債券は金利裁定商品の典型だから、どこか一角での売りが金利上昇となって債券市場全般を襲う。

そうなると、債券市場が売り一色となり、それが長期金利のさらなる上昇を促すという悪循環が加速する。

これが債券投資の怖さであって、世界の債券投資家のほとんどが未経験である。

とんでもないパニックとなるのだろう。 われわれ本格派の長期投資家からすると、怖れることはない。

世界に何があっても、人々の生活はなくならないし、生活を支える企業活動もずっと続く。

その部分に限定して、長期投資を続けていくのだ。