日本は国も経済も、このままで大丈夫かと思うほどに、どんどん弱体化していっている。
その象徴が円安である。 ズルズルと下がっていって、1ドル151円をつけてきた。
それもあって、日本経済は間もなくドイツに抜かれて世界第4位に転落するという。
もっとも、円安の背景には日本の金利を低く抑え込んでいる、日銀や国の政策による面もある。
やれデフレ対策だ、やれ企業の国際競争力を維持し景気の下支えにとか、円安は国是そのものだということか。
あるいは、円安はインバウンド観光の需要を喚起し、海外客が大金を落としてくれるといった歓迎論も盛んである。
円安に限らず、どうも日本全体が甘えや安きに流れ過ぎている、そんな懸念の声を大にしたい。
その典型が、昨年のロシアによるウクライナ侵攻でエネルギー価格が急上昇したのに対し、燃料費の補助だ。
ガソリン価格などが急騰すれば、経済活動のみならず国民生活を大きく圧迫する。
とりわけ、車が人々の足ともなっている地方経済への打撃は無視できない。
だから、税金を投入してガソリン価格などを低く抑え込む政策が、ずっと続いている。
一面では、その通り。 しかし、日本経済にとっては果たしてどこまで良いことか?
ガソリン価格が高騰すればしたで、燃料消費の節減や省エネの方向で打開策を講じるのが、経済の常識である。
自助努力でもって、エネルギー価格の高騰に対処していくことで、対応力が備わってくるというもの。
ところが、なにもかも国頼み税金頼みでは、企業も個人も甘えがはびこるだけとなる。
もちろん、生活困窮者はじめ経済的弱者には、分厚い対策が講じられていい。
70年代の石油ショック時や公害問題でも、企業は生きるか死ぬかの自助努力を重ねて乗り切った。
そのご褒美が、日本経済の高度成長であり、世界に関たる省エネ技術や公害対策機器の進展であった。
しかるに、昨今はなにもかも国頼み補助金頼みで、日本経済はジリ貧を続け国の借金は1200兆円を超えた。
甘えと安きに流れる風潮が日本国内に浸透していき、国として経済としての覇気がどんどん失われていっている。
経済も社会も基本は自助自立であり、間違えても国頼み他人頼みが優先することはない。
そう、がなっていても埒が明かない。 このままではいけないと思う人間から、先ずは自助自立で動いていこう。