インフレ到来の声が高まってきている。 ただ、世の中の受けとめ方は、まだ現実味を帯びていないようだ。
現に、ガソリン価格や食品の一部で値上がりが顕著となってきているが、一時的だとばかり世の中は落ち着いている。
このインフレ傾向、甘くみない方がいいと、先ずは警告しておきたい。
現在進行中のインフレは、コストプッシュ型であって、案外と長引くのは覚悟しておこう。
また、コスト高は多方面の製品価格やサービスコストを押し上げていく、横への連鎖も避けられない。
その結果、価格全般の上昇が広がっていって、生活コスト全般が高いところへ押し上げられ、それが常態化することになる。
ということは、現在の1000円とか1万円で買える量が減る、つまりお金の価値が下がるわけだ。
そう、インフレが生活を圧迫する図式が、ひたひたと迫ってきているのだ。 本物のインフレの恐ろしさだ。
それに対し、世の中は案外と落ち着いて構えているし、国がなんとかしてくれるとのんびりしている。
みな後になって大慌てするんだろう。 価格水準が全般的に上がってしまうのに、なんの対処もしていないのだから。
年金生活者はじめ高齢者層は、インフレ高進分だけ生活水準を下げるか、預貯金を食い潰すかの選択を迫られる。
預貯金の価値が下がっていっているところへ、その食い潰しが進むのだ。 将来不安は高まろう。
現役層はまだいい。 インフレ高進に対し、1年半~2年ほど遅れて給与水準も上がっていくから、それまでの辛抱だ。
とはいえ、低所得層はインフレ下で、いまよりさらに厳しい生活を強いられる。
一方、インフレ高進で金利も上がりだす。 こちらは、中央銀行が政策金利をどうのこうのいうのとは違う。
経済の現場での金利上昇、つまり市場金利の上昇である。 お金の価値が下がった分を反映した金利上昇だ。
市場金利が上昇してくると、ほとんどの運用商品の価格下落を招く。 保有している低利回り商品の投げ売りだ。
となると、投資運用で資産保全どころか、資産の大きな目減りを嘆くことになる。
どうしたらいいのか? われわれの本格派の長期投資に集まってくれることだ。
一時的には、マーケットの下落に付き合わされても、しばらくすると早々と戻りに入っていく。
もちろん、インフレにも乗っていけるから、資産の目減りを嘆くこともない。
このあたりの、本格派の長期投資の凄さは、歴史で幾度となく証明されてきたことだ。