つらつら考えるに、日本は大きな変化を迫られているが、今度のは新しい形の変化となろう。
変化? そう、「このままだとダメになる、なんとか対応策を講じなければ」という危機感がもたらす社会変革だ。
よくいわれるのが、幕末から明治維新を経ての近代化、それと戦後の瓦礫の山からの復興だろう。
このどちらもが、政官民が一体となって経済建設と国力増強に邁進したものである。
ところが、いま日本が直面しているのは、なにも決められない政官はもう当てにできそうにないという現実。
となると、なんとかしなければの意識をもった国民一人ひとりが動くしかない。 そういった完全に民主導の社会変革だ。
もちろん、政治や官僚の働きは強大である。 現に、税金をベースとして国庫を握っている。
どんな改革にも資金の手当てが必要で、それなくして大した成果は望めない。
しかるに、利権や既得権それに組織防衛でがんじがらめになった政官だ、抜本的な改革など期待できそうにない。
現に、この30年間もダラダラと問題を先送りしてきただけで、経済も社会も目指すべき方向も示されないまま迷走を続けてきたではないか。
その間に、国の借金は1200兆円にのぼり、日銀の財務は日本経済の1.3倍という規模にまで膨れ上がってしまった。
どちらも、きわめて危険な水域にまで達しており、こんな状態をいつまでも続けられるはずがない。
それに対し、政官はそれほど危機感を感じていないようで、まだなお金融緩和を深掘りしようとしている。
どうしたら良いのか? 国民一人ひとりが自助意識を高めて、生活防衛の行動をどんどん進めていくことだ。
その柱となるのが、長期の株式投資である。 どうせ年0.001%しか利子のつかない預貯金など、もう頼りにしない。
それよりも、生活者にとって大事な企業の応援株主になっていこう。 配当利回りだけでも、平均すると年1.8%もある。
なによりも、財産の置き場所として安全なのだ。 経済や社会がどうなろうと、長期の株式投資は安全資産と考えていい。
つまり、財政が破綻状態になったり、とんでもないインフレに襲われようと、人々の生活は続く。
人々の毎日の生活を支える企業活動は、どんな混乱状態に陥っても、なくなりっこない。
そう、生活者が応援する企業は潰れっこないのだ。 たとえ株価が一時的に大きく下がったところで、心配は無用。
ならば、生活者にとって大事な企業の株主になっておくことが、財産の置き場所として一番安全と考えていいはず。
国民が、ここのところを理解して長期の株式投資に動いてくれれば、日本経済は大きく変わる。
この続きは、明日書きます。