そう遠からず到来するであろう、カネあまり株高バブルの崩壊で株式市場は投げ売りの修羅場となろう。
売り逃げが殺到する一方、買いの手はまったく入ってこないので、株価全般はみるみる値を崩していく。
カネあまりの株高バブルに乗って天空を舞っていた銘柄ほど、ひどい下げとなる。
それはそうだろう。 皆が挙ってバブル買いしてきたから、その投げ売りが集中的に出てくるのは当然のこと。
すさまじいまでの売り一色となっている株式市場も、数日から1~2週間もすると小康状態となっていく。
バブル銘柄中心に売り叩かれて、株価は捨て値に近い水準までさがってしまった。
さすがに、もうこれ以上の下値を売るまでもないだろうといった判断が投資家の間で出てきて、株式市場は小康状態に入るのだ。
その頃からだ、突如として一部の銘柄群がスルスルと上昇をはじめる。 そして、そのままV字型の株価急上昇に入っていく。
これは、大きな暴落相場の後には必ずといっていいほど発生する現象である。
どういうことか? 大きな上昇相場だろうと、カネあまりのバブル株高だろうと、派手に買い上げられてきた銘柄群は、ほんの一部である。
すさまじい集中買いで一部の株価は噴き上がってきた。 それに連れ高しただけの銘柄がほとんど。
これらの銘柄群は大きく買われてきた分、派手な売りを浴びるのは容易に理解できよう。
暴落したとはいえ、全部が売り切れたわけではない。 つまり、潜在的な売り圧力は相当に残っている。
したがって、株価の戻りは重い。 ちょっと上がれば、すぐさまここぞといった売りが出てくる。
その横で、それほど投機買いの対象となっていなかった銘柄群が結構ある。
こちらは、あまり買われてこなかった。 それが故に、売りはほとんど出てこない。
ちょっとした買いでも、株価はスーッと上がっていく。 それを確認するや、どこからか買いがどんどん入ってきだして、みるみるV字型の株価急上昇となっていく。
バブル崩壊で株価が大きく値下がりした分だけ富は吹っ飛んだ。 それでも生き残ったマネーは、その本性として次の儲けを求めだす。
そういったマネーの集中が、一部の銘柄群のV字型の株価急上昇となっていくわけだ。
まさにそこが、われわれ長期投資家が狙っているところである。 いつ吹き飛ぶか知れたものではないカネあまりの株高バブルからは、ずっと一線を画してきた。
そして、バブル崩壊後のV字型の株価急上昇の流れを先取りしてきたわけだ。
といっても、実体経済から一歩も離れず、生活者にとって大事な企業群を買ってきただけだが。
ともあれ、「早く来い来い、カネあまりの株高バブル崩壊」である。 それが、まともな経済への回帰となっていく。
明日から徳島出張で、次回の長期投資家日記は14日(月)となります。