今週の金曜日に、さわかみファンドは設定されて20年という、長期運用ファンドの新たなる歴史を刻む。
そもそも、日本には20年はおろか10年でさえも、まともに運用しているファンドなどほとんどないのが現状。
その意味では、さわかみファンドは日本における長期運用ファンドの歴史を、ずっと刻み続けているともいえる。
まともに運用していないと書いたが、それなりの成績を残していなければ、全部そっちの部類に入れて当然である。
投資家顧客は、ある程度以上の財産づくりを期待して、そのファンドと10年20年とお付き合いくださっているのだ。
なのに、たいした成績が出ていないとなれば、そのファンドを長期保有する価値はなかったといわざるを得ない。
その点、さわかみファンドは積立て投資で年5.3%の実績を誇る。(7月末現在)
いろいろ考えたが、投信保有で財産づくりをしていく上では、積立て投資の実績を見るのが一番である。
一般的には、設定来の成績を複利の年率で換算するが、それはそのファンドの成績評価である。
ある投資家顧客が設定時にファンドを購入すれば、その成績を手にしているといえよう。
しかし、その後どの段階でファンド購入した投資家にも、設定以来の年率の成績とかは関係なくなる。
一方、積立て投資の成績であれば、毎月の積立て分を全部込みにした成績数字である。
ということは、どの時点でファンドを購入しはじめた投資家にとっても、大よその参考になる。
そう考えてくると、さわかみファンドは20年近い積立て投資で、年5.3%にまわっているという事実には、説得力がある。
預貯金が年0.1%にもまわらないのとは、もう比べものにならないほど、立派な財産づくり数字である。
株式保有で得られる平均的な配当利回りの年2.6%に対しても、2倍の差をつけている。
世界的にみても、長い時間軸の財産づくりという観点からは、年5.3%という実績は合格ラインである。
なんとなれば、平均的なインフレ率である3%弱を、2%以上も上回っているのだから。
さてさて、さわかみファンドの金曜日の基準価額、どんな数字で終わるのかな。
願わくは、大きく上昇してくれて、ファンド仲間と声高く乾杯したいものだ。