美意識という恰好づけ

Browse By

いつ頃からか覚えていないが、ずいぶん前から「それって、美しくないよね!」を口にしたり、なにごとに対しても意識するようになった。

美しくないと思えば、手を出さない、さっさと遠避かる、ちょっとばかしの利害やプライドなど捨て去る。

これで日々の生き方が、驚くほどスッキリとしたし、なによりも楽になった。

人といざこざを起こしそうならば、一歩でも二歩でも譲ってしまえ。 ああだこうだで、時間とエネルギーを費やすのは大きなロスである。

下手すると、感情のもつれにつながっていき、収拾がつかなくなる。 そうなったら、もう大変。

よく、さわらぬ神にたたりなしという。 やっかいそうなものには、最初から近づかないようにしようという処世訓だ。

それと美意識とは違う。 その時、その場で、どういった行動をするかの指針が美意識である。

行動する主体は自分であって、あくまでも能動的なものである。 瞬間瞬間に、どう判断し、どう行動するかだ。

その判断や行動に、美しいかどうかを自分に問う、それを日常化してしまうのだ。

すると、選択の幅がグーンと狭まり、すっきりと行動できることに驚く。 気分も良いし、なによりもスピードが上がる。

美意識なんていうと、青臭いとか甘っちょろいとかいわれることもしばしば。

だが、シンプルでスピード感のある行動は、案外と強いものだよ。