なにか書いてと頼まれると、いつも「お先にゴメンね!」と書き込む。 すると、ほとんどの人が、きょとんとしてくれる。
なんのことか、ピンと来ないのも不思議ではない。 なぜなら、まさに「お先にゴメンね」なんだから。
かなり前は、「お先に」と書いていたが、それならまだわかる。 お先にと声をかけてくれているんだろうなというぐらいに。
でも、座右の銘として「お先にゴメンね!」と書くと、なにがゴメンねなんだろうと興味を持ってくれる。
20年ほど前、長期投資をとことん突き詰めると、どうやら「お先にゴメンね!」に行き着いてしまうなと、ふと気づいた。
世の中、いま現在の欲得や喜怒哀楽に拘泥している人がほとんどだろう。 仏教や禅にも、「今を生き切れ」という教えがある。
それはそれとして、長期投資は将来を築いていくことである。 いつ如何なる時でも、将来を先取りしていく行動が問われる。
いま現在をしっかりと踏まえた上で、そこに拘泥することなく、将来へ向かってさっさと歩を進めていく。
未知の世界に踏み込んでいくわけだから、不安や恐怖もあっておかしくない。 そこは長期投資だ、明るく楽しい将来を思い描いて進んでいけばいい。
そう、いつでも前へ進んでいく行動が長期投資なんだ。 こんな経済や社会にしていきたいを徹底的に考え、次々と手を打っていく。
だから、「皆さん、どうぞ現在を頑張ってください。 こちらは先に進んでいきます、ゴメンね」となる。