余分なお世話かもしれないが、このバブル高を利して売っておいた方がいいと書いておきたい。
といっても、われわれ長期投資家からすると、ここで慌てる必要はない。
どんどん売っておいた方がいいよとは、個人をはじめ一般の投資家に対してだ。
そもそもからして本格的な長期投資家は、ずっと早い段階からバブルを遠ざけた投資を徹底してきた。
したがって、現在進行形の金融バブルが弾け飛んで大暴落がはじまっても、さほど痛手は蒙らない。
なにしろ、ガンガンにバブル買いされてきた投資対象が総売りとなっても、われわれの投資に対して売りはそれほど出ようがないのだから。
むしろ、暴落後も早い段階から下げ止まって、V字型の株価上昇に入っていく可能性が高い。
つまり、われわれ長期投資家はバブル崩壊の暴落相場を、ごきげんの買い出動ができるのだ。
それもこれも、早い段階でバブルから遠く離れた投資に徹してきた賜物である。
一方、このバブルに踊っている投資家のほとんどは、暴落相場で売るに売れない状況に叩き落されよう。
そういった酷い状況を想像して、いまの段階からどんどん売っていった方がいいよといっているのだ。
いつのバブルでもそうだが、いち早く売って現金を確保した投資家のみが生き残る。
大半は、バブルを最後の最後まで踊ってというか、ダラダラとついていって地獄を見ることになる。
もうそうなってからでは、手の打ちようがない。 悪いことは言わないから、早く売っておけだ。
ところで、ここまでは株式投資を中心とした投資家に対しての話であり警告でもある。
債券に関しては、すべてがバブル高していると断じれる。 保有債券は、残さず売ってしまいたい。
株式のように、それほどバブル買いされていないから、このまま投資を続けて構わないというわけにはいかない。
どういうことか? 債券は金利裁定の投資商品の典型だから、下がりだしたらすべての債券が一斉に売られる。
長期金利の動向からみても、1983年からずっと世界の債券価格は上昇を続けてきた。
ということは、その37年間に積み上がった世界の債券保有額は天文学的な規模となっているわけだ。
それが総売りとなるのは避けられず、想像を超えた売り地獄となり、長期金利はすっ飛ぶことになる。
われわれ長期投資家は債券保有などゼロだから、どうってことない。 だが、世の債券投資家には無残な現実となろう。