さわかみグループの共通理念は「より良い社会をつくっていこうよ」である。
その方向で、様々な事業を展開しているが、いろいろなシナジー効果が出てきている。
たとえば地域経済活性化に関しても、長期投資を生活の中に組み込んでもらう啓蒙活動は、前からやっていた。
そこへ、オペラはじめ音楽を楽しむ文化を植え込むことで、どんどん地元民を巻き込みはじめている。
先週末、新潟県の南魚沼市でオペラコンサートをやったが、大盛況で早くも来年もということになった。
コンサートのはじまりに当たって、お金をつかわなくては経済や社会の活性化につながらないよという話をした。
お金を抱え込んではいけない、カッコ好くつかおうよ、それが成熟経済では大事なテーマとなってくる。
いまや物質的な生活水準を高める方向でのモノは充足されたのだから、これからは生活の質を高めることだ。
そういった話だが、意外とコンサート客の間で違和感なく聞いてもらえる。
なるほど、そうだよねといった感じで、お金をつかうことの価値というものが、ごく自然体で地元の人々の間で浸透していく。
音楽でもスポーツでも楽しもうよ、そういった方向でつかうお金が、まわり回って経済活動につながっていくのだ。
そう考えると、コンサートを楽しむだけではなく、「つかった、お金の価値」というものを感じる。
それが、お金をつかう文化を高めていく方向で、大きな役割を果たすことになる。
実は、さらに発展形となっていくのだ。 雪深い南魚沼では、雪を生活や経済に活用してきた長い歴史を持っている。
あるいは、塩沢織として有名な着物の文化に長いこと磨きをかけてきた。
そういった話は聞いていて、「なるほどな、面白い!」を越えて人間の文化の奥深さに、いまさらながらに感じ入っててしまう。
そんな勉強会を東京でやれば、すごく新鮮な学びとなり、これまた新しい展開となっていくのは間違いない。
地元のお酒を堪能しながらの、勉強会だ。 来年の1月ぐらいにやるので、皆さん来てください。