バブル崩壊で自己責任の残骸、また残骸に

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よく、投資は自己責任ですよと、耳にタコができるほど聞かされる。

そんなの当たり前のことだが、現行の世界的なカネあまりバブル高では、誰も念頭にないようだ。

いまバブルに踊り狂っている投資家や企業それに金融機関のいずれもが、最後は自己責任だよという意識を、どこかで忘れ去っている。

ほんの少しでも自己責任意識があるのなら、バブル崩壊の前に売って暴落から逃げておこうとするはず。

そういった判断が出てきてもおかしくない。 そろそろ売っておこうかと判断するのが、自己責任意識の表れなんだから。

ところが、いまの現状は、誰一人として早めに売って利益確定しようとはしない。

まだまだ上昇相場が続くと絶対的な確信をもった上での買い参加なら、それは立派である。

ならば、マーケット参加者の読みや自信の度合いは、果たしてどんなものだろうか?

ともあれ、いつのバブルも必ず崩壊を迎える。 その時には、収拾のつかない売り地獄が待っている。

皆が我先に逃げ惑う地獄を想定できるならば、早めに逃げておこうと考えてもおかしくはない。

ところが、どの参加者も早めに売っておこうという考えを、皆目もっていないようだ。

言ってみれば、完璧なるバブルである。 誰も、バブル崩壊などまったく想定せず買いまくっているのだ。

このまま突っ走っていって、バブルがはじけたら、一体どうなるのだろう?

マーケットは売り一色となり、どの参加者も大きな投資損失と、売れなくなった投資残を抱え、パニックに陥るのは間違いない。

そういった地獄絵も、自己責任だよといってしまえば、それだけのこと。

そして、自己責任の残骸があちこちで山積みとなる。 そんな苦しみは、御免蒙りたいものだ。