NY株式市場をはじめとして、世界の株価はしぶとく高値追いを続けている。
誰がみても、またどこからみても、バブルというしかないほど、あちこちから買いが入ってくるのだ。
企業の利益が、コロナ禍でありながらも、予想以上に強いからとかの買い理由も、取ってつけたようなもの。
もう既に、多くの株価は50年100年分の利益を織り込んでいる。 200年分の利益を先取りしている株価もある。
常識的な価値判断をはるかに超えた水準にまで買い上がって、まだなお上値を狙っているわけだ。
債券市場に至っては、各国のゼロ金利政策に安心しきって、価格は天井圏に張り付いたままで推移している。
株式も債券も、完璧なるバブル現象である。 こちらは、ずっと警告を鳴らしているが、見事に蹴散らかされてきた。
それでも、あえて繰り返そう。 もうそう遠くない先で、バブルははじけるぞと。
冷静に考えると、まだあったところで、株価はせいぜい5%とか10%とかの上値ぐらいだろう。
もっとも、バブルに踊っている人たちにとっては、さらなる上値を信じて疑わないのかもしれないが。
彼らは機関投資家を含め、バブルが大崩れするまでは買い参加を続けることしか念頭にない。
よくいわれる、音楽が鳴っている間はダンスを止められないという類いの連中だ。 つける薬はない。
ともあれ、そんなところに賭け金を置いて、ハラハラドキドキするのは体に良くない。
それよりも、バブル崩壊後の暴落相場をバーゲンハンティングにいく方が、はるかに健康的である。
これだけすさまじいカネあまりのバブルが崩れるのだ、ものすごい売りの殺到で株価は奈落の底へと落ちていこう。
バーゲンハンティングにいくといっても、慌てる必要はない。 しばらくは、株価全般の下落に次ぐ下落を眺めていればいい。
そのうち、今回のバブル買いにあっても、どちらかといえば人気圏外にあった企業の株価が、コツンと底を打って上昇に転じよう。
やたらメチャのバブル買い対象となってこなかったから、売りもそう出てこない。 それで、早めの底打ちとなる。
そのあたりの株式から、おもむろに拾い始めよう。 すばらしい買い物ができる。
われわれ本格派の長期投資家は、そこから一気に活動開始だ。 それまでは、満を持して待つことにしよう。