意外と冷めた株高バブル

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世界的な株高バブルが続いている。 おもしろいのは、熱狂的なバブル買いではなく、案外と冷めたバブル買いであるという点だ。

コロナ禍を受けて、先進国中心にものすごい量の資金がバラ撒かれている。 その一部が投機化して株高バブルを押し上げている。

ゼロ金利と大量の資金供給がしばらく続くのは確実で、このバブル株高は崩れようがないといった安心感があるようだ。

それもあってか、熱狂的なバブル買いの様相は見られず、むしろ静かに買いが続いているといった感じである。

とはいえ、値動きの軽い一部の株に集中した投機買いが続いているのは事実。 静かとはいえ、バブルはバブルだ。

なにかの加減で下げに転じたら、すさまじい売りのラッシュとなるのは、いつのバブル崩壊でも同じこと。

いつ、下げが始まるのか? それは、神のみぞ知るのところで、予測もつかない。

ひとつ、あえて言えば、バブル買いが続いていても、上昇の勢いが鈍ってきたら、そろそろかなとなる。

買っても買っても、それほど上がらなくなる。 ということは、売りがそれなりに出てきているわけだ。

そのせめぎ合いが続く間に、買いのエネルギーが勝って、株価は一気に噴き上げとなることもある。

あるいは、売りの圧力が強まっていって、どさっと下げに転じることにも。 それが、バブル崩壊だ。

ともあれ、静かなバブル高が続いているということは、転機が近いともいえよう。

われわれ長期投資家からすると、一刻も早くバブルは吹っ飛んでくれた方がいい。

その方が、世界経済の現状に即した株価形成となり、まともな投資活動がしやすくなる。