ゆったりと構え、信じて託すのだ

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長期投資は、お金に働いてもらうことだ。 そして投資信託は、信じて託すことである。

どちらにも共通するのが、ゆったりと構えること。 まわりの雑音や一時の現象には、思い切って鈍感になることだ。

ここのところが、多くの人はなかなかできない。 静かに話していると、頭では理解できる。

しかし、なにかあるとすぐ、そわそわし出す。 そして、意識がどんどん過敏になっていく。

いわゆる、「気になりだす」というやつだ。 おもしろいもので、気になりだすと、どんどんアンテナ感度は良くなる。

つまり、余分な情報まで片っ端から拾ってしまう。 もう、そうなると「心穏やかに長期投資しようぜ」どころではない。

もちろん、「将来価値がそれなりに評価されるのを、のんびり待とう」なんて回路は遮断されてお蔵入りだ。

そんなことよりも、目先の対応にしゃかりきとなる。 いかに、ここを乗り切っていくかしか眼中にない。

長期投資家の心構えなど、完全にどこへやらだ。 そして一目散に、現在の価値観を追い回す人たちで溢れ返っているマーケットに飛び込んでいってしまう。

先週前半までがそうだった。 多くの投資家は先行き不安を高め、ここで買っておくなんて考えをどんどん捨てていった。

むしろ、「早めに売っておこう」という心理に傾いていっていた。 ところが、今週に入って、この戻りだ。

泡食って目先の対応に走った人たちは、さぞかし「ほぞを噛んでいる」ような状況にあるのだろう。

ゆったり構えていた、われわれ長期投資家からすると、「皆さん、疲れるだろうね」の一言。

さわかみファンドなど、もっとすごい。 先週も今週も、「この1週間、ずいぶん買えました」と、火曜日の運用会議で報告があった。

弱気の投資家が増えていたこともあり、びっくりするほどの安値で買えたとのこと。 これが、筋金入りの長期投資家だ。

読者の皆さんも、「ゆったり構えて、信じて託す」を今一度、腹に落とし込んでください。