株価上昇は歓迎だが、中身が悪い

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夏までは低迷気味だった株価全般だが、ここへきて上昇ピッチを上げてきている。

トランプ大統領が仕掛けた関税引き上げなどの貿易戦争を嫌気して、市場は警戒モードを高めていた。

そうはいうものの、さすがに景気の順調さを無視できず、最近は買いの動きが高まって来たという流れだ。

ただ、株買いといっても大半がインデックスやETF(上場株式投信)を通してのもの。

大量の株買い資金がインデックスや株式ETFに向かうと、時価総額の大きな企業ほど大きく買われることになる。

すると、アップルやアマゾンといった企業の株価が抜きんでて値上がりし、時価総額も1兆ドル突破したりとか派手な話題を提供する。

それを見て、メディアは新興企業だニュービジネスの到来だと大騒ぎするという展開だ。

なんのことはない、世界的な金あまりから株式バブルの様相を強めていて、そこへインデックスやETF買いが絡んでいるのだ。

これらのどれもが、かなり上っついていると冷静に見ておいた方がいいだろう。

いずれどこかで調整局面を迎えようが、その時は本質的な成長力を評価される企業だけが残り、他は無残な株価下落を見せよう。

そう、個別企業をていねいにリサーチしてポートフォリオに組み入れていくアクティブ運用が脚光を浴びることになる。

とりわけ、本格的な長期投資を実践しているファンドが大きく他を引き離すのだろう。