いまの評価は気にしない

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芸能人や政治家は、その時々の評価に神経を尖らせる。 評判が落ちれば番組から降ろされたり、次のお呼びがかからなくなる。

政治家なら評判が落ちて次の選挙で落選したり、支持率低下で首領交代を迫られる。

現時点での評価を気にする人達は、人気商売以外にも一杯いる。 現在がどうのこうのを、いやが上にも煽ってくれるのが、マスコミである。

マスコミは報道という仕事柄、どうしても現時点での社会評価を、良きにつけ悪しきにつけ増幅させてしまう。

一人、我が道を行くのが事業家と長期投資家である。 いつの時代でも、将来の社会を築いていくのは彼らである。

事業家と長期投資家は、人々が必ずや喜んでくれるであろうテーマに夢と情熱を傾け、いまやるべき行動を断固と推し進める。

ところが、世の大半の人々は現状しか見ていないし、夢物語など「そうあったらいいな」程度で流してしまう。

それに対し、事業家と長期投資家は夢物語を、どうやって実現していくかしか考えない。 そして、いまやれることから順に着々と手を打っていく。

この違いが、評価ギャップに直結する。 いまの評価を気にしていたら、将来に向けての手など打てやしない。

逆に、いまの評価を追いかけている人々の眼には、「一体、なにやっているんだろう」と理解しがたい行動に映る。

いつも言っている、「投資は将来の納得に対し、いまの不納得で行動する」が、まさしくその通り。

将来の投資価値の高まりを読み込んで、いまのうちから買い仕込んでおく。 それが、長期投資の真髄である。

いま現在、世の誰も評価していない、そこを買いに行くのだから、信じられないほど安く買える。

投資なんて、「安く買っておいて、高くなるのを待って売る」だけのこと。 いまの評価など気にしていたら、長期投資などできやしない。