乗らず、逆らわず

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投資には順張り投資と、逆張り投資というのがある。 それらとは別のところに、長期投資がある。

順張り投資とは、現在の相場トレンドについていこうとするもの。 皆が買っているから、自分もお仲間入りさせてもらおう。

皆で買い上がっていけば、上昇相場の流れはますます強くなり、それだけ高値を売るチャンスが広がるといった考えだ。

たしかに、マーケットでひとり相撲を取っていても、儲けにはつながらない。 自分がいいと思って買った銘柄だが、後から誰も買ってきてくれなければ、株価は上がりようがない。

やはり、みなと一緒に相場を押し上げて、高値売りのチャンスを狙うが勝ちとなる。

一方、逆張り投資は現在の相場の主流から外れて投資家から見放されてはいるが、いずれ投資家の矛先が向かってくるであろう銘柄を早めに拾っておこうとする投資をいう。

こちらは、買い気の強い相場展開が続いている間は、儲け幅の大きな投資となるケースが多い。 なにしろ、みなよりずっと早くに買い始めるのだから。

我々の長期投資は、そういった「相場トレンドに乗ろうとしたり、逆らったり」とは、まったく違う。

あくまでも、相場には「つかず、離れず」のスタンスでいく。 その上で、応援したい企業が大きく売られたら買い出動する。 その時々の相場動向など無視して構わない。

どの投資の教科書にも書いてあるではないか。 長期的にきちんと業績を伸ばしている企業の株価は、それなりに上昇していると。

また、たとえ株式市場が5年10年と低迷しても、長期でみれば十分に投資リターンをあげられると。

現に、さわかみファンドがそれを実証している。 設定後15年ちょっと、日本株市場は下落と長期低迷を繰り返したのに、じりじりと基準価額を上げていったではないか。

そう、われわれ長期投資家には順張りも逆張りもない。 したがって、相場動向などに神経を尖らせることもない。

ただひたすら、応援したい企業の株価が安ければ買いにいく。 どこかで大勢の投資家が買い群がってきたら、利益確定の売りを出す。

どうせ、相場に飛びつく連中はなにかあるとすぐ売り逃げに走るから、その時また応援買いに入ればいい。