昨夜のミーティングでも大きなテーマとなったが、投信の顧客管理業務の実務を専門にやってくれる会社があると、どんなにすばらしいことか。
実は、1999年にさわかみファンドを設立した頃から、このテーマをずっと話し合ってきている。
それも、当時から現時点までいまだ実現に至っていないヴィレッジ計画の一部に入れようかと、真剣に議論してきた。
自然の豊かな地方で投信業務を専門にやってくれる会社があって、その業務がどんどん大きくなっていくと、地域の人たちにとって安定的な職場を提供することになる。
口座開設から相続まで、投信の顧客管理業務全般を一括して受け持ってくれる会社があると、運用会社はずいぶんと身軽になれる。
ということは、投信運用ビジネスの門戸開放に直結する。 なにしろ投信ビジネスに挑戦するにあたって、1億円も準備すれば足りるのだから。
現状だと、顧客関連業務からシステムまで自前で整備し、法の改正にもしっかりと対応していかなければならない。 となると、必要資金は軽く5億円を超えてしまう。
既存の投信会社の多くが、これまで投信ビジネスを手数料稼ぎの道具としてきた。
金融庁もそういった投資家を食い物にするビジネス慣習を、もはや野放しにはできないという姿勢を強めている。
有為の運用者たちにとっては、独立して自分の得意とする運用で一旗揚げる道を模索する時が来たと判断して、しかるべきだろう。
その時ネックとなるのが、顧客関連業務やシステムである。 そこの部分を誰かがしっかりと受け持ってくれるのであれば、独立への道はぐーんと広がる。
日本の投信ビジネスに新風を吹き込ませるにも、新たなる挑戦者が続々と旗を上げてもらいたいもの。
その気運を促進させるためにも、投信業務のプラットフォーム会社設立は不可欠となる。 そろそろ真剣に考えてみようか。