米国の FRB (連邦準備理事会)は着々と出口戦略を進めている。
通貨の価値を守るという中央銀行としての責任を粛々と果たしているわけだ。
ひるがえって日銀はデフレ脱却を目指して、相変わらずジャブジャブの資金供給と、マイナス金利で突っ走っている。
デフレ脱却には、物価を上昇気味にもっていきながら景気拡大を狙うのが一番ということで、2%インフレという目標が打ち出された。
その判断が間違っていなかったかどうかの反省というか軌道修正は、いまだ一度もなされていない。
その間に、日銀の国債保有残高は450兆円ほどに跳ね上がり、発行済み国債の40%を占めるまでになった。
株式 ETF (上場投信)の保有も18兆円を超え、毎年6兆円ずつ買い増ししている。
これらの政策はまだまだ続けられる方向にあり、いまや日銀の財務悪化がより重い問題となりつつある。
昨日も書いたように、米欧に引きずられるようにして金利裁定が働きだすと大変である。
日本の金利も米欧に連動して上がりはじめると、日銀の財務は急悪化の道を転がり落ちていくことになる。
それはそのまま円の価値の下落を意味し、2%インフレどころの話ではなくなる。
かといって、保有国債や ETF を売りに出すなど不可能といっていい。 さあ、どうするのか?
読者の皆さん、頭の体操がてら、いろいろ考えてみてください。 そして、今のうちから対策を講じておきましょう。
このあたり、来週から一つずつテーマに取り上げて、書いていきます。