週末は沖縄でセミナーがあった。 100名を軽く超す出席者のほとんどは、長期投資に前向きだった。
すでに投資をしていたり、始めたいと思っていたという参加者ばかりだったから、実に軽やかでテンポの良い2時間半となった。
セミナー参加者には、70年代から80年代前半にかけての英国やヨーロッパ、そして米国での経験を語ってあげた。
当時、欧米では経済が成熟化の段階にさしかかっていたこともあって、どの国も成長率が鈍り国民全般の所得は伸び悩んだ。
そこへ、石油ショックによる世界的な景気後退とインフレで、先進国とはいうものの人々は生活に苦しんだ。
失業率も高まった。 かりに仕事があっても、進行するインフレで実質的な生活水準はみるみる下がっていった
そんな中、投資(当時は投資といえば長期の株式投資)していた人々と、それに縁がなかった大半の国民との差は決定的だった。
長期投資していれば、いくらでもインフレに乗れてしまう。 また、投資の舞台は世界だから、自国経済の低迷に引きずられることもない。
たとえば、当時の日本経済は活力にあふれていたから、2度の石油ショックとも2年半ほどでクリアしてしまった。
それが故に、日本企業に投資していた欧米の投資家たちは、大きな投資リターンを手にしてゴキゲンそのものだった。
長期投資していることのすばらしさと、安全さを目の当たりにしたものだ。
この10日間の株価調整でも、われわれ長期投資家は別にどうってことないと落ち着きはらっているはず。
世界的な株価下落といっても、慌てることはない。 なにしろ、世界人口は一日あたり平均で17万8千人ずつ増え続けているのだ。
人々の生活を支える企業活動も、拡大し続けていくのは間違いない。 したがって、大きく下がれば買いの姿勢をずっと続けるだけのこと。
長期投資という方法論を持っていることが、どれほどすごいことか。 時間が経てばたつほど、しみじみと実感することになろう。