今日から3日間、日本でのオーディション。 再来週からは、イタリアのボローニャで5日間のオーディション。
日本では、主としてイタリアへ派遣する研修生の公募となるが、今年9月のオペラ公演の歌手選定も含まれる。
ボローニャでの公開オーディションは、今秋のオペラ「トスカ」の歌手選定が前面に出るから、まさに本番さながらの勝負となる。
さわかみオペラ財団のオーディションは、公平公正を旨としてあらゆる歌手に門戸を広く開放するが、審査は厳正かつ厳格を期している。
すなわち、イタリアから公式審査員を4~6名招聘し、あらゆる角度から世界を舞台に羽ばたいていけるかどうか、その資質をチェックする。
最終面接は、歌手それぞれの人間性を問うことになる。 いわゆる芸術オタクは、どれほど技量が優れていても、ある程度から先は伸びが鈍ってくる。
なんのためにオペラや音楽芸術にのめり込んでいるのかを、とことん詰めていくと面白いほどに、その人の人間性を表面化してくる。
さらい面白いのは、審査員たちの真剣さである。 いずれも、イタリアの有力歌劇場で出演歌手を選定する責任者、あるいはそれと同等のクラスばかり。
彼ら彼女らは、才能の発掘に異常なる関心を持っている。 同時に、優れた才能を大きく育てたいと、すこぶる真剣である。
世界のトップ歌劇場の有力歌手を育てたいという真剣さは、今日から3日間、東邦音大の文京校舎でじっくり味わえます。
公開オーディションなので、皆さんどうぞ時間をたっぷり取って、おいで下さい。