われわれは長期投資の文化を広めようと、いろいろ多方面で活動の輪を広げている。 長期投資の文化といっても、さわかみファンドによるより良い世の中を築いていきながらの財産づくりと、その先のファイナンシャル・インデペンデンスを目指すだけではない。
お金を漫然と預貯金に置いておいて、ひたすら元本確保と利息をもらえれば良しで、その先の運用は銀行や郵便局に丸投げする経済段階はトウの昔に終わっている。 一刻も早く成熟経済らしく、自分のお金に自分の意思と夢と未来を乗せてやって、経済や社会の現場へどんどんまわしていく文化を広めたいのだ。
お金の出し手である個人や生活者が、自分の思いや判断で自分のお金を自由自在に動かしてやる文化が広まってくると、成熟経済は驚くほどに活き活きとしたものになっていく。 よくいわれる高齢化社会特有の先細り感も払しょくできる。
現に、生活に余裕のある高齢層の消費が高水準で続いており、それが新しいビジネスをつくっているではないか。 たとえば、ビジネスクラスでいく海外旅行だとか、豪華列車での国内旅行とかで、一人60万円から100万円近い旅行プランが飛ぶように売れている。
お金がないのではない。 お金の使い方を知らないだけだ。 そこを突いて、企業側からそれは面白そうだといった高額消費の提案がなされることで、一部のお金が動き出しているわけだ。 そんな程度にとどまっていては、なんともつまらない。
ただ与えられた提案に乗るといった、いまだ経済の発展段階的なお金のまわし方は、もう十分である。 そろそろ個人や生活者が、自分の意思や判断をたっぷりと乗せたお金の流れを、広く太いものにしていくことの社会的な意義と面白さを学ぶ必要がある。
そんなわけで、さわかみグループは様々な提案というか仕掛けづくりを進行させている。 その一つが、表題のみんなの夢アカデミーである。 来年の2月23日に東京は武道館で開かれる ”みんなの夢アワード5” に先立って、自分の夢を事業にしようとする若者たちを集中特訓するスクールが9月から始まる。
夢を持つというのは、人間に与えられた特権のひとつ。 ただ、その夢を自分の夢に終わらせることなく、事業化することで社会の夢となっていく。 より多くの人々と夢を共有するには、ビジネスとしてそれなりの成功を収めていく必要がある。
起業とかビジネス化といっても、そう簡単ではない。 その辺りを著名な先駆者を招き、6回にわたって2時間びっしりの講義とざっくばらんな懇親会で、たっぷりと学んでもらおうということで、みんなの夢アカデミーを企画した。
面白いと思われる方は、さわかみ財団の HP にアクセスし、みんなの夢アカデミー開講というページを見てください。