ラストラン

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 いよいよ今年も最後の1週間となった。 いろいろなことがあって、思うようにはいかなかった1年だが、まだ終わっていない。 最後の追い込みで、今年のフラストレーションの一部でも挽回したい。

 一番のフラストレーションは、こういった時ほど ”さわかみファンド” が頼りがいある成績で、ファンド仲間の皆様の安心を一手に引き受けたいところ。 

 ところが、さわかみファンドが世の中に提唱している本格的な長期投資は、多難多事で経済社会が混乱している時ほど、真正面から買い向かうことである。 みなが逃げ惑う中、経済の現場に思いのこもった資金をふんだんに提供することで、経済活動を強く支えていこうとするわけだ。 それが人々の生活に安心と落ち着きをもたらすことになる。

 そういった断固たる買いの拍車をかければかけるほど、相場全体が暴落しているから成績は低迷する。 大きく売られた企業の株を徹底的に買い向かえば、それだけ基準価額が落ち込んでいくのは避けられない。 この4年半、さわかみファンドでは成績悪化にひるむことなく、本格的な長期投資を推し進めてきた。 その結果、基準価額は大きく落ち込んでしまった。

 運用がもたついて基準価額が低迷しているのではない。 こちらは、断固たる応援買いと将来成績の布石を打っているのだ。 それでも、表面的には他のファンド同様に ”さわかみファンド” も成績悪化に苦しんでいるように見える。 それをみて、ファンド仲間の皆様の一部なりが不安に駆られるとすると、これは申し訳ない限りである。 これが、今年ずっとつきまとわられたフラストレーションである。

 いまみたいなときほど、ファンド仲間の皆様のみならず社会全体から安心してもらいたい。 しかし、長期投資家の役割は敢然と果たしていかなければならないから、成績は落ち込む。 この二律背反のフラストレーションを、どうクリアしていくか?

 お預かりさせていただく資産をもっともっと大きくして、さわかみファンドがどんどん積極的に買っているという事実そのものが、経済や社会に安心感をもたらすようになればよい。 上手い具合に、本格的な長期投資は暴落相場を真正面から買い向かう。 ファンド資産がどれだけ大きくなっても運用に困ることはない。 むしろ、徹底的に買ってやればそれだけ市場や経済を力強く下支えできる。

 

 今週水曜日は、今年最後のインベスターズTV生出演です。20時から下記のサイトにて視聴できますので、ご覧ください。

 http://www.investors-tv.jp/live/

 

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 本を出しました。今回は電子書籍版として、スッと読めるボリュームに抑えました。 さわかみ投信現社長の黒島の本も合せてご紹介します。

 
 澤上篤人「お金をまわして日本を元気にさせよう」
 http://itunes.apple.com/jp/app/id475297966?ls=1&mt=8

 黒島光昭「特許物語」
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