長期投資と技術開発

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昨日の工場訪問でも感じたんだが、

われわれ長期投資家にとって製造の現場で頑張っている人々とは時間軸がぴったりくる。

技術を開発するのも工場を建設するのも、一日や二日でできるものではない。

まして、一部の金融ビジネスのようにパソコンをクリックしては瞬時の売買を重ねるのとは、

もう住む世界が違う。

 

じっくり研究を重ね、一つ一つていねいに作り込んでいったりする地道な作業の連続から、

世界に冠たる日本製品が出来上がっていく。

気の遠くなるような実験や現場での試行錯誤の連続を通して、

時間はかかるかもしれないが着実に本物の価値が高められていく。

 

そういった内容の濃い価値の高まり努力に対して、これまたじっくり応援していくのが長期投資である。

5年でも10年でも熱い気持ちでずっと応援している間に、

技術者や工場の人達と一心同体のような仲間意識さえ覚えてしまう。

そして、その開発がいよいよ新製品となって世の中の人々に受け入れられる段階に入っていくにつれ、

開発や製造の現場で頑張ってきた人達は、やったぜとモノづくり人生の充実感に浸れる。

もちろん、われわれ長期投資家のリターンもついてくる。

 

どちらにも共通するのは、

将来に向けて価値を創造していく楽しみと、それが成就したときの喜びだ。

その間には、いろいろな問題を乗り越えたりで、嫌というほど時間がかかる。

その時間の重みこそが、本物の価値となっていく。

 

長期の財産づくりを考えるとき、

パタパタと儲けた薄っぺらなお金と、じっくり積み上がってきた資産とは、まったく重みが違う。

お金にじっくり働いてもらって、

世の中に役立ってじわりじわり増えていく資産こそが本物の財産といえよう。

その辺りは、ものづくりの世界とまったく同じである。

 

株価も上昇基調にあるし、皆さんご機嫌の週末を。