金融関係の情報では第一人者を自認する米国ブルームバーグの報道によれば、
9月のS&P500種は前月比8.8%と、1939年以来の上昇幅を記録したようだ。
アメリカ経済は低迷している、住宅建設をはじめ個人消費の伸びは低い、
とかいろいろいわれているのに、
米国経済の動向を広範囲にカバーしている株価指数はじりじりと上がってきているのだ。
意外と気がついていないが、 金価格は最高値近辺にあるし、
原油価格や米国の商品市況のCRBインデックスなども高値圏にある。
これらは一体なにを暗示しているのだろうか。
たしかに、先進国経済はどこも低調で金融緩和など景気浮揚策を連発している。
その横で、新興国の経済は不況どころか景気過熱を如何に抑えるかで躍起になっている。
さてさて、こういった状況をどう読むのか、ちょっと面白くなってきた。
先進国の景気刺激策はなかなか効果をあげられないが、
金融緩和による低金利資金は新興国へどんどん流れ出している。
それが新興国経済を過熱気味にしている一方で、先進国はデフレを恐れているわけだ。
こういった入り混じった状況下で、われわれ長期投資家はどのような対応をしていくのか。
ひとつはっきりしていることがある。
それは、われわれは長期スタンスで企業を応援しようとしている。
そして、ほとんどの企業はグローバル経済化の波をどんどん先取りしていっている。
いまでこそ世界経済は先進国を中心にして動いているかもしれないが、
そう遠くない将来には新興国の経済が世界を引っ張っていくことになるのだろう。
そう考えると、
世界の成長を先取りしていけるであろう企業の株を、
どんどん買っておく姿勢を押し通せばいいだけのことと思うが。