今日の表題に「面白くなってきたね」と書いたが、これからが楽しみだということではない。
楽しみどころか、ヤバいことになるぞ、荒れるぞという意味でもっての面白くなりそうだである。
異常に高い支持率を背にして衆議院を解散し総選挙に打って出たが、果たして高市首相の思惑通りにいくかどうか?
どの政党も得票を伸ばすチャンスとばかり、消費税はじめ減税の大合唱をしているが、日本の財政は大丈夫か?
選挙の争点が、高市内閣の信任を問うとか、物価高から国民を守るために消費税の減税とかに向かっているが、それが妥当かどうか?
どれもこれも、マスコミ的にはあれこれ騒ぐのに格好のテーマである。
また、国民の多くも生活者目線から自分たちに優しい、人参ぶら下げ政策を歓迎しがちである。
そういった政治や国民感情の流れゆく方向に対し、経済合理性がどう働くかは、まったくの別ものである。
そのあたりが、面白いことになるぞと書いたわけだ。 もっとも、面白いでは済まされないことになるのだろう。
そもそも、食料品はじめ消費税の減税をするにしても、その財源はどうするのか?
いまや日本はデフレ経済を脱出し、ようやく金利のある世界に戻ってきた、成長経済だと歓迎ムードにある。
だが、強引なゼロ金利政策が終わり、金利のある世界に戻ってきたということは、いよいよ経済合理性が働きだすことでもある。
たしかに、金利が上昇して家計の利子所得が増えれば、そこからの源泉税徴収で減税分の一部は賄えよう。
ところが、金利上昇は巨額の国債を発行している国や、国債を50%以上も保有している日銀の金利支払い負担を増加させる。
現に、今年度の国債費は27兆円だったが、来年度の予算では31兆円に跳ね上がると政府決定しているではないか。
また、金利が上昇すると国債など債券価格の下落となるから、国債を大量に保有している生保などの含み損が拡大する。
そのまま金利上昇が進むと、債券価格は下がり、さらなる債券売りを招くことに。
国債はじめ債券売りが出てくると、債券の流通利回りを押し上げ、それが一層の債券売りを誘う悪循環に入っていく。
債券売りが長期金利を押し上げ、経済活動全般にもしわ寄せが及んでいく。
どれもこれも、ごく普通の展開ということになるが、経済合理性が働いた結果でもある。
しかし、その普通の展開が国家財政や日銀そして金融機関、さらには経済の現場にも大きなしわ寄せとなっていくのだ。
長くぬるま湯に浸かってきた国家財政はじめ企業や金融機関の経営、そして国民生活にも寒風が吹き込むのは間違いない。
