タコ、タコ上がれ、天まで届け???

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すごいね、このカネあまりバブルと株価上昇ぶりは! まさに、タコタコ上がれ、天まで届けだ。

そのうち糸が切れて、宙から急転落下となるのだろうが、経済や社会は大パニックに陥るのは避けられない。

今でこそ、カネあまりのバブル買いが、止まるところを知らぬ勢いにある。

それが一転して、強烈な資金不足が金融マーケットのみならず、経済全般を覆うことになろう。

どういうことか? いつのバブルも必ず弾け飛ぶ。 その寸前まで買って買いまくっていた投資家たちが、一斉の売り逃げに転じる。

株価はじめバブル投機の対象となってきた商品の価格は急落する。 あれほど潤沢だったはずの買い資金は、ウソのように消えてなくなる。

それどころか、バブルに踊ってきたマーケット参加者たちは、売り逃げしたいは、かといって売るに売れない、そんな状態に追い込まれる。

投資家や投機家の間で大きな投資損失が発生し、時間とともに投資評価損がどんどん膨れ上がっていく。

バブル投機に資金を融資していた金融機関は、資金回収どころか大きな不良債権を抱え込む。

皆が売るなり資金を回収するなりに躍起となるが、あちこちがバブル投機の残骸だらけで、現金化はままならない。

そう、突如として現金不足がマーケットのみならず、経済の現場で大きな問題として浮上する。 信用収縮だ。

当然のことながら、金利はスルスルと上昇に転じる。 ここまでの世界的な金融緩和と資金の大量供給によるバブルが、すさまじい逆流をはじめるのだ。

もちろん、各国や中央銀行はこの逆流を押し止めようとするだろう。 だが、損失回避に必死な投資家の売りは、そう簡単には収まらない。

同時に、金利上昇の重みが各国の財政にのしかかってくる。 国債発行など借金まみれで財政運営してきた各国政府は、金利コストの急上昇に直面するのだ。

リーマンショック時をはるかに上回る大混乱は覚悟しておこう。 経済活動全般は信用収縮と金利上昇で、一気に冷え込もう。

そこで慌ててはいけない。 資金を大量にバラ撒きさえすればの、カネあまり経済運営が崩れただけだ。

人々の毎日の生活をベースとした実体経済は、金融バブルが崩壊しようと相変わらず続いている。

それを支える企業のビジネス活動も、一時として止まることはない。 そこに焦点を置いている、われわれの長期投資も健在だ。

そう、カネあまりで浮草のような繁栄(?)を謳歌したバブル経済が吹っ飛ぶ。 その混乱の中から、実体経済をベースとした落ち着いた社会への回帰が、はっきり見えてくるのだ。

新年は、その元年となろう。 われわれ長期投資家にとっては、いよいよ本領発揮である。

みなさん、どうぞ良いお年を!