国を挙げての貯蓄から投資への動きが、なかなか高まらない。 その理由は、「日本の個人は投資リスクを取りたがらない」だけではなさそうだ。
日本の金融業界を見わたすに、本当に20年30年かけて財産づくりしていけるような運用商品を、世に出せていない。
あるとしたら、生保業界が昔から販売している保険と運用を抱き合わせたものぐらい。
これは、保険商品として保障のコストがかかっているから、全体の運用利回りは大したことない。
一方、投信業界はその時々の投資テーマに乗った投信や、長くてもせいぜい3年ぐらいの運用商品を、百花繚乱のごとく販売している。
しかし、10年を超えて保有するに足る投信ファンドなど、ほとんどない。 あっても、残高が減少を続け、いまや野たれ死に同然のファンドばかり。
そういった日本の運用業界のお粗末な現状を本能的に察知して、個人や家計は投資に近づかないようにしているのかもしれない。
とはいえ、収入の伸びは落ちているし、年金も当てになりそうにない。 しっかりした財産づくりを進めておきたいという社会ニーズは高まるばかり。
それに真っ正面から応えているのが、さわかみファンドを筆頭にして、それに続く直販投信グループである。
さわかみファンドでみれば、間もなく19年の運用実績となるが、年率にして5.2%の成績を残している。
積立て投資をしていたお客様は、年6.8%にまわっている運用に乗って、たっぷりと財産づくりを進めておられる。
こういった本物というか本格派のファンドは、なかなか世の知るところとならない。
なにしろ、われわれは直販を貫き、営業を一切していないから、顧客増加が遅々としているのは当然のこと。
逆いうと、それだけ純度高く長期投資仲間が集まっているファンドともいえる。 投資家顧客の純度と定着性が高いが故に、本格的な長期投資の成績を積み上げられるのだ。
こういった本物のファンドは、下手に宣伝などせず、明るく楽しく語り続けるしかない。
その凄さが、静かに世に知れ渡っていき、どこかで爆発しはじめたら、一気に5兆円10兆円のファンドに膨れ上がろう。
人々のゆるぎない信頼と安心感が集まった、5兆円10兆円の巨大ファンドだ。 明るく楽しく語り続けたことの誇りでもある。