昨晩は、イタリアで主役を張っているテノール歌手の武井基治が5日間だけの一時帰国で、オペラ財団にあいさつに来た。
せっかくだから、2~3曲歌ってよと言っておいた。 そしたら彼はコレペチ志望の後輩にピアノを弾いてくれるよう頼んだ。
コレペチとはオペラ歌手のピアノ伴奏を担当してくれる人だが、イタリアではマエストロと呼ばれるほどに社会的な評価が高い。
歌劇場内でも上から3~4番目ぐらいの順位で、その役割は重要である。 抜群のピアノ演奏力で、歌手が歌いやすいようにテンポも強弱も自在に弾いてくれる。
それだけではない。 歌劇場でのリハーサルで、オーケストラ抜きの場合はコレペチの独壇場である。
そういったコレペチの卵が昨晩は来てくれた。 それだけではない。 ヴァイオリンも加わったのだ。
ウチのマスタークラス研修生として、5月6月とイタリアへ行っていたヴァイオリン3名が帰国報告に来た。 彼女らにも、ついでだから1曲弾いてくれということに。
先週決まったので、来れそうな方々にバタバタと連絡して、40名ほどに集まってもらった。
冷えた白ワインをなめながら、武井の素晴らしい歌唱とヴァイオリンを堪能した。 どちらも、イタリアで格段に腕をあげている。
とりわけ、武井の歌唱は絶品だった。 オペラの本場イタリアでのし上がってきているだけあって、聴衆をどんどん引き込んでいってしまう。
なんとも贅沢な2時間だった。 歌手や演奏家は舞台に立つ場が欲しい。 われわれ聴衆は高いレベルの演奏を楽しみたい。
どちらの望みもが、いとも身近でかなえられるのだ。 こういうことって、すごい贅沢である。
そんな贅沢が、ごく身近で簡単に.それもできるだけ多くの人たちと分かち合いたいものだ。
いまから出張なので、明日の長期投資家日記はお休みです。