投資の文化、どう醸成するか?

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新NISA制度がはじまって、まもなく半年が過ぎようとしている。

勢いよく成長枠を利用して株式投資をはじめた人たちは、いまどんな顔しているのかな。

つみたて枠での投資はまだ6か月ほどなので、3年後5年後にどうなっているかだな。

報道によれば、30代を中心に投資をはじめた人たちが、ずいぶん増えているとのこと。

日本に投資文化を醸成していくという政策目的からすると、上々の滑り出しというところか。

といっても、投資文化が本当に根付くかというと、10年はおろか20年30年で資産形成がどこまで進むかだ。

その点、新NISA制度で税優遇を活用したという程度では、投資の文化醸成にはほど遠い。

成長枠でもつみたて枠でも構わないが、20年30年たって、どれだけ資産づくりができたかが本当の勝負である。

個人投資家というか一般生活者にとっては、ただ投資すればいいのではなく、資産形成が本来の目的である。

一方、証券など金融機関からすると、新NISA制度でもなんでもいい、どれだけ儲けるかだ。

たっぷりと儲けたら、次の儲けチャンスというか商売のネタを探し求めるだけのこと。

マスコミなども、その時々の話題テーマを大きく取り上げるをもって、報道の使命としている。

ということは、一般生活者の財産づくりに戻るが、証券など金融やマスコミとは時間軸がまったく違う。

そこのところを、しっかりと抑えなないと、投資の文化が醸成されることはないと心しよう。

どういうことか? どの投資家も自分の財産づくりを進めていく上で、なにが大事かを腹に落とし込むことだ。

それには、安定度と再現性の高い投資を地道に、マイペースで進めていくに限る。

つまり、「安いところで買っておいては、高くなるのを待って売る」、投資のリズムを守る。

そして、証券やマスコミと一緒にマーケットを追いかけた挙げ句に、大きな下げを食らったりしないことだ。

この鉄則を、どこまで徹底できるかだ。 さて、個人投資家の皆さん大丈夫かな?

繰り返し忠告するが、証券など金融機関もマスコミも、みなさんの財産づくに関し、決して味方ではないのだ。

せいぜい、買ったり売ったりの注文を出す相手ぐらいの位置づけにしておこう。

このあたり、長期の資産形成の実績というものが、ほとんどない日本だ。

多くの投資はじめての人たちが、証券など金融やマスコミに踊らされて、投資はリスクが大きいと嘆いてもらいたくないものだ。