現在進行中の金あまりバブル株高は、もういつ崩れに入ってもおかしくない。
その時は、バブル崩壊というよりも「金融バブルの大崩落」といった、すさまじいものとなろう。
株式はもちろんだが、債券市場はじめ金融マーケット全般が、まるで瓦礫のように崩れ落ちていく。
一発でドスーンと来るのか、2~3回ほど下がっては戻しを繰り返して最後にドカーンと棒下げするのかは、神のみぞ知るのところ。
その時は、まず間違いなくリーマンショックを上回る大混乱が、世界の金融マーケットに襲い掛かろう。
そこからだ、われわれのような本格派の長期投資家が輝きを放ち始めるのは。
金融バブル大崩落ともなれば、それにつられて、さわかみファンドの基準価額もある程度は下げるのは避けようがない。
おもしろいのは、その後の展開だ。 おそらく、短期間のうちにさわかみファンドの基準価額はV字型の回復を見せよう。
どういうことか? 株価全般は大きく売られるものの、そこから先の展開で企業の激しい取捨選別が見られるはずだ。
すなわち、金あまりバブルで舞い上がっていた株式のほとんどは、そのままお陀仏となっていくだろう。
一方、さわかみファンドは金あまりバブルからは一線を画し、ずっと実体経済に根差した組み入れ銘柄に集中してきている。
そこが、ポイントである。 つまり、金融バブルが大崩落しようと、人々の生活も実体経済も変わることなく続いている。
ということは、実体経済に根差した企業の株式への見直し買いが集中して、株価もV字型で急回復となっていくわけだ。
とりわけ、バブル崩壊で多くの投資マネーは壊滅的な打撃を受けるが、一部は生き残って次の投資チャンスを狙う。
そういった生き残りマネーが、さわかみファンドが組み入れているような銘柄群に集中してくるのだ。
これが、いつのバブル崩壊後にも必ず見られる一部の銘柄への集中買いによる、株価のV字型回復である。
その展開となってくるや、さわかみファンドはピカピカに輝いていることになる。
金融バブル大崩落を乗り切った数少ないファンドとして、マスコミや世間の注目の的となろう。
本格的な長期投資を地道に展開してきただけのことだが、それがバブル崩壊で脚光を浴びることになるわけだ。