いまや年金はどこまで当てにできるかを越えて、年金だけでは足らないよねが多くの人の共通認識になっている。
問題は、そこから先だ。 いざ投資しようかとなると、怖い、わからない、損しそうといっては、多くの人がブレーキをかけてしまう。
米国なら、資産を殖やすなら投資するしかない。 投資できない人は残念だね。 そういわれるだけ。
怖いとかリスクだとか言ってたところで、投資しなかったら資産は殖えっこない。
ある程度のリスクは覚悟しなければ、資産を殖やすことなどできない。 誰もがそう考える。
ところが、日本では預貯金で安全に殖やすべしという信条が社会に浸み込んでいて、投資なんて博打だという人が大半。
そういった日本人の貯蓄信仰を、どう切り崩して投資に眼を向けさせるか?
王道は、しっかりした実績を世に示して、投資の良さを分かってもらうことである。
20年前に、さわかみファンドを一刻も早く設定しようとしたのも、実績を世に示すのが一番と考えたからのこと。
長期投資がどれだけ素晴らしい財産づくりとなるか、まさに論より証拠である。
実際、さわかみファンドは立派な実績を積み上げてきた。 日本経済が低迷する中、年率にして5%前後の成績は文句なしである。
預貯金など足元にも及ばない財産づくりのお手伝いをしてきたわけだ。 それも、20年間にわたってだ。
なのに、いまだ12万人のお客様に留まっている。 公募投信というオープンで、誰もが気楽に参加できる財産づくりの器なのに。
われわれの努力が足らないのは認めよう。 それでも、いまだ12万人というのは残念至極である。
市井に生きる人々のために、安心し信頼して財産づくりを進めてもらいたい。 そう願って頑張っているのに、なかなか広がらない。
どうしたら、長期投資が燎原の火のように燃え広がりだすのだろう?
それも、いずれ到来するインフレの前に、長期投資へのシフトを完了させておきたいものだ。