先週の大きな下げはひとまず終わったかと、胸をなでおろしていたら、今週になって再び大きく下げた。
今度は、米国が日本の円安政策に厳しい視線を浴びせようとしているのではという、相場の先行き不安材料だ。
米国高官の発言によって円高に振れだすと、自動車を中心にして日本の輸出全般が痛手を蒙る。
それは企業業績を悪化させ、景気にもマイナスとなるという懸念で、昨日の株価は大きく下げた。
いつの下げ相場でも、株価にマイナスと思われる材料には、どの投資家も即座に反応する。
上昇相場での、「そんな話、本当かな?」といった懐疑心で、なかなか行動に移せない人が多いのとは大違い。
これは、相場を追いかけては株価を買おうとする投資家の宿命みたいなもの。
彼らの頭の中では、儲けたい損したくないのギラギラ意識が燃えたぎっている。
だから、悪材料とかが出れば、もう無条件で売り逃げの行動に走る。 企業の価値やらは、まったく無視で売ろうとする。
そのおかげで、われわれ長期投資家は将来価値の高い銘柄を、捨て値みたいな価格で好きなだけ拾える。
この差は、決定的である。 状況が落ち着いてくると、儲けたい儲けたいの投資家たちが、すそ野広がりで戻ってくる。
彼らは株価が戻れば戻るほど、儲け心を膨らませて買い気を高めて、上値をどんどん買い上がってくれる。
われわれ長期投資家にとっては、なにもせずに彼らの買い気に乗っかっているだけでいい。
安値で買い仕込んでおいた銘柄群の評価益が、どんどん膨れ上がっていく。 それを、ニヤニヤ眺めていられる。
これが、本当の投資というものである。 実に簡単なことだが、機関投資家を含め多くの投資家には、なかなかできない芸当である。
このあたりを、10月28日の名古屋セミナーではたっぷり語ろうと思う。
そう、長期投資ってこんなにも楽なんだぜということを、いろいろな角度から来場の皆さんにお話ししたい。
リスクなんて意識、どこにもない。 したがって、長期投資をしない理由はどこにもない。
ちょっと長めの時間軸で構えるだけだ。 みなさんで長期投資をしていくのが大変なら、われわれに付き合ってくれればいい。
ともあれ、昨日も書いたように、疾風に勁草を知るの意識と心構えが問われるのだ。
みなさん一人ひとりが、勁草のごとく吹き飛ばされずに立っていられるかどうか。 10月28日の名古屋セミナーを楽しみにしてください。