名古屋オペラ公演の会場で、ドキッとするほど素敵な女性に声をかけられた。
「澤上さんですね。 18年もっていますが、最近ちょっと迷っています」と、話し出した。
「えっ、ウチのファンドを18年もってもらっているんですか! すごい! 長いファンド仲間ですね!」と返した。
「それで、最近ちょっと迷っているのです」ときた。 深刻というより、まじめで静かな語り口で。
「待って! 18年もってもらっていれば、相当にご満足いただいてますよね?」と、もうオペラどころではなくなってきた。
「はい、それは。 でも、このまま続けていて良いのかどうか???」と、真剣そのもの。
「そうか、最近マスコミとかで、いろいろ言われて、それが気になるんでしょう?」と、推察できた。
「はい」と肯かれた。 これは、マズイぞ、きちんと頭を整理して貰わなくってはで、こうなるとオペラそっちのけ。
「18年の間、いろいろあったでしょう? その都度、マスコミなどはさわかみファンドに対して、場当たり的な低評価を降したりしましたよね?」
「はい、たしかに」 「でも、なにをいわれようと後になってみれば、結果を出してきましたよね?」
「、、、、、、」 「これが、長期投資なんですよ。 あなたは、それを実体験してきた筋金入りの長期投資家じゃないですか!」
「たしかに、そうです」 「だったら、世の中でいろいろ言われているのを笑い飛ばしてください。 どうせ彼ら、本物の長期投資なんて、分かりはしないのだから」
「わかりました、頑張ります」 「頑張らなくてもいいの。 これまで通り、安心し信頼してさわかみファンドに乗っかっていてもらえれば」
「はい、そうします」 「むしろ、余裕があったら、どんどん買い増ししてください。 いろいろ言われている時が、さわかみファンドの買い時ですからね」
それで、せっかくだから写真撮りましょうとなったところで、会場スタッフが自分を呼びに来た。
残念、写真も取れず、その女性は人ごみになかへ消えていった。