批判者と行動する者

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 いつも思う。 いろいろ批判することに長けている人は一見、すごく理知的である。 いっていることも、的を得ていることが多い。 なにしろ、いま現在の問題点やら病巣を抉り出す切れ味が鋭いから、まさにその通りだと拍手を送りたくなる。

 ただ、そういった人達の意見からは何も生まれないのも事実である。 批判はするものの、ではどうしたら良いのかとなると、たちまち口を閉ざしてしまう。 なにかしゃべっても、当たり障りのないことばかり。

 一方、われわれ長期投資家は常に行動ありきである。 いまの問題などを深く認識した上で、”だったら、こうしよう” とか ”こういった方向で問題解決の道を探ってみよう” と、即座に行動だ。 もちろん、行動したからといって問題がすぐ解消されるわけではない。 それでも、ぐちゃぐちゃ言っている暇があったら、一歩でも二歩でも前進だとひたすら行動する。

 その行動は、批判に長けた人達からみれば、これまた格好の批判材料となる。 ”あいつ等、あれこれもがいたり苦しんだりしているが、しょせん無駄な努力よ” とせせら笑いながら。

 たしかに、われわれの行動は批判者からすれば、ドンキホーテのように見えよう。 しかし、行動しなければ何も始まらない。 まして、われわれ長期投資家は ”良い世の中をつくっていこう” といっているのだから、一歩でも二歩でも前進あるのみだ。 批判者に付き合っている暇はない。

 ひとつ、面白いことがある。 行動するものは、あちこちで躓きながらも知恵を絞ったり工夫を重ねたりする。 こういった勉強は、批判者にとっては絶対にといっていいほど経験できないものだろう。 彼らがいくら知識をひけらかせても、現場でもがき苦しみながら積み上げていく知恵といったものには遠く及ぶまい。

 こういった経験値とか、どんどん工夫を重ねることで鍛えられる地頭といったものは、長期投資家にとって大きな財産となっていく。 要するに、行動して何の損もないということだ。

  

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