毎年この季節になると、年内の相場どういう展開になるだろうかといった取材が多くなる。
マスコミとしては紙面を埋めるに格好のテーマだし、一般投資家の関心も高い。
もうひとつ、もっと本質的な季節要因がある。
それは、夏休みシーズン突入で株式市場の参加者が激減することだ。
市場参加者が少なくなれば、それだけ買いエネルギーも減っていくのは当然のこと。
逆に、ちょっとした売りで株価全般が大崩れすることもしばしば。
そういった夏枯れシーズンだからこそ、
マスコミも一般投資家も秋以降の相場展望に関心が集まるわけだ。
もちろん、夏枯れもあり弱々しい相場が続いていることもあり、
どちらかというと強気の見通しを期待するケースが多い。
ここまで書いてきて、文の流れをひっくり返すようで申し訳ないが、
われわれ長期投資家には相場見通しなど、はじめから終わりまでどうでも良いことである。
なにしろ、相場全体つまり平均株価を買う気など毛頭ないのだから。
長期投資家が個別企業をていねいにリサーチして、
夏枯れ相場のような安値が出やすいときには、狙いを定めて買い仕込みを積極的に進める。
安い間にたっぷり仕込んでおけば、秋以降に上昇相場が到来すればご機嫌で眺めていられる。
秋になっても相場全体が低迷を続けたところで、
われわれの買っている企業はどんどん収益力を高めている。
のんびり長期保有していればいいだけのこと。
まあ、世界的にみても一部の企業の業績向上には目を見張らされるものがある。
やはり、ここは買っておくところだろうね。
さわかみ投信の新社長である黒島光昭が本を出した。
社長就任以前より書き始めていたとのことだが、齟齬はなく内容も面白い。
http://scps.shop28.makeshop.jp/shopdetail/002000000001/