先週から書きたくて、うずうずしていたのが、今日の表題。 上手い具合に、昨日はNY市場が大きく下げた。
タイミング的にも、ちょうどいい。 米中の貿易戦争で世界の景気は足を引っ張られるのではと、マーケットは警戒モードを高めている。
それはそのまま、われわれ長期投資家にとって絶好の買い仕込み場が提供されることになる。
この違いを書きたかったわけだ。 まさに、トランプやポピュリズムそして自国第一主義、さまさまである。
たしかに、マーケットからすると米中の貿易戦争激化や世界景気の減速は、企業の業績悪化につながり、文字通りの売り要因となる。
文字通りの売り要因? どちらも投資家にとっては、買い意欲を削ぐ悪材料である。 むしろリスク回避で、売りに走りたくなる。
そういった逃げの心理が、いつでも早めに、かつ過激に表現されるのがマーケットである。
何故って? 皆が売るだろうから、早めに売っておこうと、どの投資家も考えて売り注文を出す。
売りが出れば出るほど、大慌ての売りを誘う。 そんな我先の売りが集中し、株価などがドドッと大きく下げてしまうというわけ。
面白いのは、売り逃げの投資家心理が充満しだした頃から、リスク回避の慎重な投資姿勢に徹している間までは、どの投資家もまともに買いを考えようとしないことだ。
ここで買っても、株価が上がる気配はない。 それどころか、売り叩かれるかもしれない。 多くの投資家はそう考える。
いつでも株価など、マーケットでの反応は行き過ぎるもの。 だが、それは後になってから確認するのが、毎度の投資家行動である。
現に、この1週間でもマーケットは不安心理と警戒モードに塗り固められたままではないか。
これはと思う企業の株価が、買っておきたい水準にまで落ちてきている。 それでも、誰も買おうとしない。
われわれ長期投資家からすると、なんとも美味しい買い場である。 資金があれば、いくらでも買っておきたいところだ。
なにしろ国連の人口予測(中位値)によると、世界人口は2050年の97億人に向かって、毎日20万人前後ずつ増加しているのだ。
その現実だけでも、世界経済は拡大成長するに決まっていると判断し、いくらでも積極的に投資行動に移れるはず。
どんな企業を買っていくかって? AI だとか、別に最先端の分野にこだわる必要もない。
一般の人々の普通の生活を支えてくれる企業群の中から、長期で応援したい企業を選び出すだけで十分である。
こう落ち着いて考えると、最近の株価下落はマーケット追随型の投資家を振るい落としてくれているといえよう。
もちろん、読者の皆さんは筋金入りの長期投資家として、この荒れ相場を平然と乗り越えていくでしょうね。