明日から5連休だ。 4月29日から休みを取っている人は、なんと9連休となる。
もちろん、この間も仕事だという人たちも一杯いて、皆さん頑張ってくれている。
日本のゴールデンウイークとは関係なしで、世界のマーケットも、ずっと動いている。
そんな中、今回の米地銀ファーストリパブリックのような経営破綻が、発生しないとも限らない。
そう考える一番の根拠は、米国やEUで金利が上がってきているという現実だ。
金利が上がってくると、ゼロ金利時に大量に発行されてきたジャンク債などには、大変な逆風となる。
ジャンク債など低格付けの債券は、信用度の低い企業などが発行している債券である。
通常なら信用度が低いが故に、一般よりも高い金利をつけた債券発行となる。
ところがゼロ金利時は、ジャンク債なども低めの発行金利で資金を調達できた。
それでも、運用利回りが欲しい金融機関や年金などの機関投資家が、片っ端から買ってくれる。
そんな背景もあって、この10年余のゼロ金利時に、ジャンク債など低利回り債が大量に発行されてきた。
それらを大量保有している金融機関や機関投資家たちは、いま相当に悩んでいるはず。
なにしろ、最近は米国債の10年物が3.5%にまわっているのだ。
ジャンク債保有で、2~3%の利回りを期待するよりも、はるかに安全で利回りも高くなっている。
だったら、売って米国債に乗り換えようという動きが出てきても、おかしくない。
あるいは、どこかで誰かが売ってくればヤバいぞ、そういった疑心暗鬼も走り出す。
ともあれ、ジャンク債の値下がりから低利回り債へと売りの連鎖が広がる可能性は、どんどん高まっている。
先ほども書いたように、金利が上がっているという現実は、否定しようがない。
それに対して世界中で、ずっと低利回りの債券が大量に発行され続けてきた。
ということは、それらがいつ火薬庫となって爆発をはじめるか知れたものではない。
このような可能性についても、頭の片隅にでも置いておきたいものだ。