昨日のNY市場も今日の東京も、株価は大きく戻している。 マーケットの雰囲気もパッと明るくなっている。
個人投資家も機関投資家も、これはマズイぞと身構えたり、大きな戻りにホッとしたりで、まあ忙しいことだ。
われわれ本格派の長期投資家からすると、金融マーケットでドタバタ劇が演じられているとしか映らない。
株価が大きく下落した、急反発してきたとかで、投資家たちは青くなったり元気を取り戻したりで、まあ忙しいことだ。
その横で、ロシア軍の理不尽な侵攻によって、ウクライナの人々は生活をズタズタにされてしまっている。
その現実に対する憤りと、なんとかならないのかの想いは高まる一途である。
このままだと、チェチェンやジョージア(グルジア)のように、多くの人々が犠牲になり、都市は瓦礫の山となってしまう。
なんとか戦火の拡大を抑えたいが、それにはロシアに対する経済制裁を強化するしかない。
下手に西側が軍事行動に入ると、第3次世界大戦にもなりかねない。 それも、核の使用も除外できない戦争だ。
それだけは、絶対に避けなければならない。 だから、徹底的な経済戦争でロシア軍を撤退させるしかない。
軍事行動には至らなくとも、経済戦争が激化すれば、そのしわ寄せは人々の生活にも押し寄せてくる。
おそらく、エネルギーや物資の供給ネックによる価格高騰が、世界中あちこちで火を噴き出すのだろう。
経済活動にはいろいろな支障が生じるだろうから、世界の景気もまだら模様となっていこう。
そうなると、不景気の物価高つまりスタグフレーションへの道だ。 どちらにしても、株価にはマイナス材料となる。
どちらにしても、カネ余りの金融バブルは消え去る方向にある。
目先の動向は目まぐるしいが、ちょっと長めで見れば、大まかな方向は推測できる。
長期投資家には、それで十分である。